選べてうれしくないドコモの「シンプルプラン」と「docomo with」はそうじゃない感が強い
2017年6月1日から新たに追加される2つのプラン。
シンプルプランはあまり通話しない方向けのプランとなっていますが、一人での加入はできず家族間でのパケットシェアプランでなければ利用できません。
そしてdocomo withは同じスマホを使い続けている期間はずっと1,500円割り引いてくれるというプランですが、機種も限定されているという現時点ではほぼメリットがないプランとなっています。
シンプルプランはシェアパック限定
ドコモは5分かけ放題のカケホーダイライト(1,700円)、もしくはどれだけ通話しても定額のカケホーダイ(2,700円)のどちらかの加入が必須となり、通話をしない人は損をしていました。
そこでほとんど通話をしない方向けのプランとして月額980円のシンプルプランが登場したのですが、パケットシェアプランに加入しなければいけないプランとなっているため、通話をしない人みんながスマホ代を安くすることができるというプランではありません。
シンプルプラン価格
月額料 | 2年縛り | 縛りなし |
980円 | 2,480円 | |
通話料 | 30秒20円 | 30秒20円 |
シンプルプラン料金例
シンプルプラン(2年縛り) | シェアパック5GB | spモード | 合計 | |
1人目 | 980円 | 6,500円 | 300円 | 7,780円 |
2人目 | 980円 | – | 300円 | 1280円 |
合計 | – | – | – | 9,060円 |
強制的に加入させられているカケホーダイの1,700円もしくは2,700円が980円になるというのであれば、選択肢も増えいいプランなのですがシェアプラン限定ではあまり意味がありません。
docomo withは2年以上同じ機種を使わなければお得にならない
「月々サポート」「はじめてスマホ割」「シニア特割」「ドコモにチェンジ割」「ドコモの学割2017(1,000円/月割引)」「シニアはじめてスマホ割」は重畳契約不可となります。
ドコモでスマートフォンを購入するとスマートフォンの機種代を24ヶ月間に分けて割り引いてくれる月々サポートという割引があります。
例えば10万円のスマートフォンを購入し、月々サポートが5万円だとすると2,083円(50,000円÷24)が月々の料金から割引され、実質の機種代の支払額が5万円となります。
その月々サポートがdocomo withでは適応されず、代わりにdocomo withという名称で1,500円の割引になりました。
もちろん2年以上同じ機種を使い続ければ1,500円の割引が今後もずっと適応されるのですが、基本的にスマートフォンは2年利用するとバッテリーの消耗が大きくなったり、レスポンスが悪くなるなど様々な異常が出てくる時期でもあります。
そのため、基本的には2年間で機種変更した方がいいのですが、ほとんどスマホを利用しない方で2年以上同じスマホを使い続けるという方限定でお得なプランとなっています。
ドコモの料金例がひどすぎる
・選べて嬉しい。ドコモの料金|docomo
こちらはdocomo withが適応された場合の料金例です。
ぱっと見た感じでは月々3,400円で格安スマホくらい安くなってる!?と感じるような料金体系ですが、この価格は同じ機種を2年以上使い続けた後の価格です。つまり25ヶ月目からの価格となっています。
これまでも月々1,500円くらいの割引は月々サポートとして「機種代」に対して割引がかかっていましたが(月々サポート額は機種によって異なる)、docomo withでは機種ではなく「利用料」に対しての割引のためこのような表記になっていますが、割引対象が機種代から利用料に変わっただけです。
もちろん2年以内であれば上記の価格に月々サポートが適応されない機種代がプラスされます。そのため、全体的な価格としては変わりません。
docomo withは機種が限定されている
問題はここにもあります。
ドコモから販売される全ての機種が対象ではなく、現時点では「arrows Be F-05J」と「Galaxy Feel SC-04J」の2機種のみが対象となっています。
この機種を2年以上利用すれば毎月1,500円お得になるというプランです。
機種変更はSIMフリー機を購入すれば安くなるよという提案らしい
docomo Withの紹介ページで特に気になった点はこちらです。
端末購入補助(月々サポート・端末購入サポート等)を適用せず購入した場合やSIMフリー端末等の既にお持ちの端末にSIMを差替えて利用した場合には「docomo with」は継続適用されます。
・選べて嬉しい。ドコモの料金|docomo
SIMフリー端末など、すでに持っているスマホにドコモのSIMカードを差し替えても1,500円の割引は適応されるということです。
2年間使い続けてdocomo with対象機種が故障した場合、ドコモの他の機種に買い換えると1,500円の割引が適応されなくなるため、AmazonなどでSIMフリー端末を購入してドコモのSIMカードを入れて使えば、建前上docomo withで購入したスマホを使い続けていることになるので割引は継続しますよ。
ということですが、そのやり方って格安SIMと同じですよね?
もちろんドコモ以外で購入したスマホが故障してもドコモはサポートしてくれません。
「5分かけ放題とデータ2GB、2年間の縛り付き、端末は別のところから購入」
この3点セットで月額3,400円です。このくらいのプランであれば格安SIMでは月額2,400円程度、縛りは1年間で利用できます。
◆格安SIM「mineo(マイネオ)」での料金例
5分かけ放題:850円
データ3GB:1,600円
合計:2,450円
最後に
シンプルプランは電話をほとんどしない人にもお得なプランを、docomo withは長くドコモを利用しているユーザーにお得なプランを。ということでこれらのプランが開始されるようです。
このような見せかけだけの”お得なプラン”を出しても意味が無いと思うのですが、総務省からの値下げの要請もあるようですし「通話しない人向けのプランがある」「長く使っている人向けのお得なプランがある」など、建前のプランが必要なんでしょう。
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