Windows10が職場のWi-Fiには繋がるのに自宅では繋がらないなど、特定のWi-Fiだけに繋がらない場合の対処法
Windows10がWi-Fiに接続できなくなると「インターネットなし セキュリティ保護あり」と表示されることがありますが、この状態になるのがいつも同じ場所で、職場やポケットWi-Fiでは普通に繋がっているのに自宅に帰ると繋がらないなど、いつも特定の場所でWi-Fi接続がダメになる場合の対処法を紹介します。
ただし自宅で複数の機器(PC、スマホ、タブレット)がつながらない場合は以下のページを参考にしてみて下さい。
・「インターネットなし、セキュリティー保護あり」と表示されてネットに接続できない場合の原因と対処法
このページの通りにやってみたけど、どうしても1台のみ接続できない場合に有効な対処法を解説しています。
[toc]
ネットが繋がらないWi-Fiに接続してみて、IPアドレスを確認する
職場では繋がるのに、自宅では繋がらないという場合は、自宅のWi-Fiでは正常にIPアドレスが取得できていない可能性があるため、まずIPアドレスが正常に取得できているかを確認する必要があります。
IPアドレスとは接続するルーターによって振り分けられる「番号」のことです。
たとえばバッファローのルーターの場合は基本的に「192.168.11.1」になり、そのルーターに接続したPCやスマホは「192.168.11」から始まる番号である「192.168.11.2」や「192.168.11.3」にならないといけません。
この番号は住所(番地)と考えるとわかりやすいのですが、ルーターのIPアドレスが「192.168.11.1」という番地なのに、接続したPCが「192.168.0.2」という番地だと、番地違いで郵便物が届きません。
そのため正常にネットに接続するには、ルーター(親)と同じ区画にある番地(IPアドレス)を取得している必要があります。
ちなみに「×××.×××.×××.2」「×××.×××.×××.3」などの左から4項目目に表示される番号は、基本的にルーターに接続した順番に2、3、4となります。
Windows10でIPアドレスを確認する方法
では、Windows10でIPアドレスを確認してみましょう。
①スタートを右クリック→②ファイル名を指定して実行
「cmd」と入力して「OK」をクリック
真っ黒い画面が出てくるので、「ipconfig」を入力してキーボードの「Enter」を押します。
真っ黒い画面にバーっと訳の分からないのが出てきますが、見るところは「Wireless LAN adapter Wi-Fi」です。
ここの「IPv4 アドレス」と「デフォルトゲートウェイ」の番号が「192.168.11.◯」などと左から3項目まで同じになっているかを確認します。
下の画像の番号は「192.168.11.◯」と、同じになっているので正常ですね。(サブネットマスクは255.255.255.0が正常です)
例えばこのような状態ではダメということです。
IPv4アドレス…192.168.2.2
デフォルトゲートウェイ…192.168.11.1
これではインターネットには繋がりません。
また、ルーターに接続すると必ず「192.168.◯.◯」という番号になるため、IPv4アドレスが「169.254.◯.◯」などでもインターネットに繋がりません。
つまりはこの2つの点が大事ということです。
ポイント①:192.168から始まる番号になっているか?
ポイント②:左から3項目までの番号がルーターと同じになっているか?
接続しているルーターのIPアドレスを調べるには
ここで大事なのがルーターのIPアドレスです。
バッファローの場合は基本的に「192.168.11.1」と左から3項目目が「11」になるのですが、NECのルーターの場合「0」になり、NTTのルーターの場合は「1」になります。
このようにメーカーによってIPアドレスが違うわけですが、IPアドレスはルーター本体にシールで記載されています。(記載されていない場合もあります)
メーカーごとの主なIPアドレス
ここで大事なのは左から3項目の番号です。機種によって多少異なる場合がありますが、おおよそこのようなIPアドレスになっています。
・バッファロー…192.168.11.1
・NEC…192.168.0.1
・NTT…192.168.1.1
・コレガ…192.168.1.1
・IO DATA…192.168.0.1
・ELECOM…192.168.2.100
正常にIPアドレスを取得できている場合の対処法
バッファローのルーターを使用している場合「192.168.11.1」となり、接続したPCは正常の場合「192.168.11.◯」になります。
このように正常にIPアドレスが取得できているのにネットに接続できない理由として、以下の2つの理由が考えられます。
①Wi-FiルーターでMACアドレス制限がかかってないか調べる
この方法はWi-FiルーターにPCが接続できない場合、そもそも「インターネットなし…」の表示も出ない場合に有効な方法となります。
PCやスマホには「MACアドレス」というその機器に振り分けられている番号があります。
そしてWi-Fiルーターには「MACアドレス制限」という機能があり、登録したMACアドレスの機器しかWi-Fiに接続できないようにすることができるため、MACアドレスの制限がかかっている場合には制限を解除しましょう。
また、逆にMACアドレスを登録した機器だけがWi-Fiに接続できるような仕様のWi-Fiルーターもあります(NETGEARなど)
MACアドレス制限は、他人に絶対に自分のWi-Fiルーターに接続できないようにするための設定ですが、家庭用のWi-Fiでそこまで厳しくする必要は無いので、MACアドレス制限までする必要はありません。
②セキュリティーソフトが古い場合は特に注意
セキュリティーソフトが原因で、このWi-Fiルーターには繋がるけど、これには繋がらないという場合があります。
特にセキュリティーソフトのバージョンが古い場合このようなことが起こりやすくなります。例えばウイルスバスター2007など、数年前のセキュリティーソフトをインストールしている場合です。
その場合は一度削除して、再起動したあとにネットが繋がるかどうかを確認します。それで正常に接続できれば、ウイルスバスターの最新版をインストールして完了となります。
また、最新版のセキュリティーソフトでも稀に接続できない場合もありますので、その場合も一度セキュリティーソフトの削除を試してみましょう。
IPアドレスが正常に取得できない場合
IPアドレスが正常に取得できていない場合のパターンは2つあります。
①「169.254.◯.◯」などと「192.168~」から始まっていない
②ルーターのIPアドレスが「192.168.11.◯」なのに、PCが「192.168.0.◯」になっている場合
①IPアドレスが「192.168.◯.◯」になっている場合
ルーターのIPアドレスは必ず「192.168」から始まります。そのため「192.168」という数字は大事です。
この数字以外になっている場合は、正常にIPアドレスが取得できていないため、ルーターの電源を入れ直しましょう。また、モデムもある場合はモデムの電源も入れ直します。
そしてルーターを再起動後、PCでIPアドレスを確認します。それでもダメな場合はセキュリティーソフトが原因の可能性があるため、セキュリティーを削除して確かめてみます。
②PCのIPアドレスが固定になっている可能性がある
よくあるのが職場など、接続できる場所(Wi-Fiルーター)に合わせてPCのIPアドレスを固定にしている場合です。
職場で使用するPCは社内の”ホームグループ”の関係で固定IPにする場合があるのですが(そのPCのフォルダを別のPCから見れるようにするため、など)、自宅では固定IPは基本的に必要ありません。
職場のIPアドレスが「192.168.0.1」のため、PCのIPアドレスを「192.168.0.2」に固定にしていて、自宅のWi-FiルーターのIPアドレスが「192.168.11.1」だとすると、そのPCは「192.168.0.2」に固定されているので、自宅では正常なIPアドレスを取得できない状態になっています。
そのため、自宅では自宅のIPアドレスが取得できるようにする必要があります。
①検索→②コントロールパネルで検索し、コントロールパネルを開く
ネットワークの状態とタスクの表示
接続先のWi-Fiを開く
プロパティ
インターネット・プロトコルバージョン4(TCP/IPv4)をダブルクリック
通常は「IPアドレスを自動的に取得する」にするのですが、以下の画像のように固定で設定されている場合もあります。
職場で使用しているPCの場合、職場では職場の固定IPアドレスにする必要があるため、「自動的に取得する」にチェックを入れる前に、入力されている数字は忘れないように紙などにメモをとり、職場では同じような設定に直す必要があります。
固定IPが設定されている場合は職場のネットワークに詳しい方に聞いてみて下さい。
バッファロー、NEC、NTTのWi-Fiルーター以外は注意が必要
バッファロー、NEC、NTTのルーターであれば、設定時に問題があることはほぼありません。
ただし、コレガ、ELECOM、IO DATA、NETGEARなどのWi-Fiルーターは、スマホは繋がるのにPCは繋がらない…1台目のPCは繋がったのにもう1台のPCは繋がらない…ということが非常に多くあります。
もし、正常にIPアドレスも取得できていて、固定IPも設定されていない。そして使用しているルーターは「コレガ」だ。
という場合は、最も安定しているバッファローやNECのルーターに変更してみて下さい。交換後かんたんに繋がることはよくあります。
それくらいコレガ、ELECOM、IO DATA、NETGEARのWi-Fiルーターに不具合が多いのは事実です。
もし、これらの不具合が多いWi-Fiルーターをお使いの方はこちらのページを参考にWi-Fiルーターの買い替えも検討されると良いと思います。
参考:プロが教える目的別に選ぶオススメのWi-Fiルーターとは?
関連記事
・「インターネットなし、セキュリティー保護あり」と表示されてネットに接続できない場合の原因と対処法
This is the service you’ve been waiting on!