2024年より新NISAが始まり、投資に興味を持った方も多いと思いますが、まず初心者が一番手を出しやすいのは投資信託です。
投資信託とは自分のお金をファンドマネージャーに預け、ファンドマネージャーがそのお金を使って投資をし、リターンを得るという手法です。
個別株の場合は自分で銘柄を選び、いつ買うか?いつ売るか?の判断も自分で行います。
しかし初心者にはその判断が難しいので、投資信託でプロにお願いするのが手っ取り早く、損をする確率も少なくなります。
私アクティブファンドにするわ!
しかも手数料も高いの?
それじゃ私インデックスファンドにするわ!
はじめに:投資に失敗しないファンド選び
それではまず投資の成功確率を上げるためにはどのようなことに注意してファンドを選べばいいのかを解説していきます。
①トータルリターンを確認しよう!
インデックスファンドを選ぶにしろ、アクティブファンドを選ぶにしろ、まず最初にやることは過去のトータルリターンを確認することが一番大事です。
SBI証券で投資信託を検索し、詳細を確認すると(下の画像)トータルリターンを見ることができます。
赤がプラスで青がマイナスなので上の場合、過去3年間はずっとプラスだということがわかります。
当然ですが、アメリカ株も日本株も過去最高を更新し続けている株高の時期(2024年2月時点)に、下のようなマイナス続きの投資信託を選ぶことがないようにちゃんと確認しておきましょう。
逆に言うと、今の中国は株安なので今のうちに仕込んでおくという手もあるんだけどね…
私はアメリカか日本にしておこうかな。そっちの方が安全そうだし…
②手数料を確認しよう!
次に確認しておきたいことは手数料です。
投資信託には年間にかかる信託報酬というのがあり、安いファンドだと0.05%くらいで、高いファンドだと1%を超えるものもあります。
上の画像はSBI証券で今一番人気がある全世界株式(オルカン)を比較した画像です。
一番人気のeMAXIS Slim全世界株式の信託報酬は0.05775%で最も高いのが0.66%のeMAXIS全世界株式になっています。
ここで比較しているファンドはすべて全世界を対象にしたファンドなのでトータルリターンもほぼ一致しているのですが、手数料はバラバラになっていますね。
ここで決め手になるのが信託報酬の安さになります。
でも同じeMAXISなのになんで0.66%もするのがあるの?
逆に付いていないのは銀行や証券会社の窓口でも販売されているので、人件費分が上乗せされているぶん手数料が高く設定されているんだよ。
なので間違ってもこっちは選ばないようにしようね。
ちなみに100万円を投資していた場合、0.05775%だと年間577円、0.66%だと6600円を信託報酬として支払うことになります。
1年では6000円くらいの差ですが、投資信託は10年以上の長期保有が基本ですので、10年だと5770円と6万6000円なので6万円の差が出るということになります。
信託報酬もバカにならないんだね!
③人気度(純資産)を確認しよう!
純資産はそのファンドにどれくらいのお金が集まっているかがわかります。
つまりは人気度ということですね。
上の画像を見ると一番お金を集めているのがeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)の2,555,947百万円で一番少ないたわらノーロードの約120倍の純資産額となっています。
数が多すぎると今後人気の無いファンドは淘汰されていく可能性もあるから、人気が無いファンドに投資するときはその点も考えておく必要があるよ。
インデックスファンドのメリット
- 低コストで運用できる
- 安定したリターンが期待できる
- 積み立て投資で長期的な資産形成に最適
- 初心者でも安心して投資できる
低コストで運用できる
インデックスファンドは指数に連動するため運用に人件費もそれほどかからないということもあり信託報酬(手数料)が非常に安いというのが魅力です。
安定したリターンが期待できる
インデックスファンドの代表的なものにアメリカを代表する500社の「S&P500」や世界中の企業に分散投資する「全世界株式(オールカントリー)」などがあるのですが、アメリカは移民の受け入れを積極的に行っているため、人口が増加する傾向にあるのと、Amazon、Google、Appleなど世界的な企業も多いことからこれから先も経済成長が続いていくと予想されています。
また世界経済も同じように経済成長が続いていく予想になっているため、これら全体に投資できるインデックスファンドであれば、ほぼ100%に近い確率で資産を増やすことができると予想されています。
ちなみに株の世界では絶対ということばは絶対言ってはいけないんだ。
絶対は無いからね。
積み立て投資(ドルコスト平均法)で長期的な資産形成に最適
相場には上がることもあれば下がることもあります。
もし一括で投資した場合、その日を頂点に下がり続けたとすると、元本割れし続けることになりますが、月に1回の積み立て投資であれば下がったとしても安いところでたくさん買えるので、数ヶ月下がり続けたとしても、その後上がる相場になって元の価格に戻ったときにはプラスになっているのです。
株価 | 投資額 | 口数 |
1000円 | 10000円 | 10口 |
1000円×10口=10000円(プラマイゼロ)
株価 | 投資額 | 口数 |
1000円 | 2000円 | 2口 |
500円 | 2000円 | 4口 |
200円 | 2000円 | 10口 |
500円 | 2000円 | 4口 |
1000円 | 2000円 | 2口 |
合計 | 22口 |
1000円×22口=22000円(プラス12000円)
投資信託の投資法では有名な投資手法なんだよ。
とりあえず積み立て投資の方がリスクが低い投資ができるってことなんだね!
このように積み立て投資をすると安いときはたくさん購入できるので株価が戻ったときに利益を出すことができます。
初心者でも安心して投資できる
インデックスファンドは市場全体の平均に投資するため、将来的に値上がりが予想されているインデックスファンドに投資すればかなりの高確率で利益を出すことができます。
そのため、初めて投資する人でも全世界株式(オールカントリー)やS&P500のようなインデックスファンドを選んでおけばほぼ間違いなく利益を出すことができます。
今一番人気みたいだし、私もオルカンに投資してみようかな?
インデックスファンドのデメリット
- 市場平均以上のリターンは期待できない
市場平均以上のリターンは期待できない
個別株やアクティブファンドであれば、相場以上のリターンを享受する可能性がありますが、インデックスファンドでは平均点のリターンしかありません。
そのため、100万円で始めて数年後に1億円になったなど、夢のようなことはインデックスファンドでは絶対に起きません。
その分、安定しているということが言えるのですが、大きく儲けたいのであればインデックスファンドは向いていません。
だからインデックスファンドで億万長者っていうのはかなり難しいんだ。
アクティブファンドのメリット
- 市場平均以上のリターンを狙える
- プロの運用でリスクを抑えられる
市場平均以上のリターンを狙える
アクティブファンドはファンドマネージャーが平均以上のリターンを目指すべく、銘柄を選び運用してくれます。
そのためインデックスファンドよりも大きなリターンを得る可能性を秘めています。
プロの運用でリスクを抑えられる
投資初心者が個別銘柄を選んで投資しようと思ったときに決算書を読んで、PER・PBRは適正か?チャートは現在どうなのか?などを調べて投資するのはかなり難しいです。
その代わりに投資をやってくれるのがファンドマネージャーと呼ばれている投資のプロです。
どれに投資すれば良いのかなんてさっぱりわからないもんなぁ~
アクティブファンドのデメリット
- 手数料(信託報酬)が高い
- インデックスファンドよりもリターンが高いアクティブファンドはほとんど無い
手数料(信託報酬)が高い
インデックスファンドはファンドマネージャーが銘柄を選定して投資するという手間がない分、人件費もほとんどかかりません。
そのため手数料も非常に安いのが特徴です。
一方でアクティブファンドは、ファンドマネージャーが銘柄の選定や売買のタイミングなどを決めているため人件費が大きくかかってしまうため、その分手数料も高くなりがちです。
ちなみに日本でトップクラスの人気がある「ひふみ投信」のアクティブファンド「ひふみプラス」の手数料は1.078%です。
一方で日経平均を指標としたインデックスファンド「三菱UFJ-eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」の手数料は0.143%となっています。
0.1%だと年間1000円になるよ。
1年だとそんなに大差ないけど、10年とか20年になるとかなり大きな差になってしまうんだ。
結構大きいね…
インデックスファンドよりもリターンが高いアクティブファンドはほとんど無い…
ここで残念なお知らせがあります。
世の中にあるアクティブファンドでインデックスファンドよりも大きなリターンを獲得できているアクティブファンドはほとんどありません。
あの投資の神様と呼ばれているウォーレン・バフェットさんも投資はインデックス一択で良いと言っているほどです。
それだけ投資って難しいってことだよ。
投資の番組やニュースを見てても、今後の相場をピッタリ当てれるアナリストはいないからね。
インデックスファンド70%、アクティブファンド30%くらいが無難
インデックスファンドとアクティブファンドどちらが良いのかの答えですが、個人的には断然インデックスファンドです。
インデックスファンドでは相場以上にリターンを得ることはできませんが、投資は大儲けするよりも損をしないことの方が大事です。
大儲けしたいと思ってアクティブファンドを購入しても、アクティブファンドでは個別株以上に稼ぐことも難しいのが現実です。
そのため数千万円や1億円など夢のような額を稼ぎたいのであれば投資信託ではなく、猛勉強して個別株やレバレッジが利く信用取引をやった方が可能性はあります。
なのでまずは平均点で無難に稼げるインデックスファンドに投資しつつ、投資信託の30%くらいを相場以上を狙いにアクティブファンドに投資するというのが無難ではないでしょうか?
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