2024年から新NISAが始まり、投資に興味を持った方も多いと思いますが、投資初心者だとS&P500や全世界株式(オルカン)が良いと言われて検索したらいっぱい出てきてどれがどう違うの?どのS&P500が良いの?
と迷ってしまっている人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、同じ指数でも運用会社違えば手数料も違いますし、人気がなければその投資信託が廃止してしまう可能性もあります。
そこで手数料も安く人気があり、安定している投資信託はどこなのか比較していきたいと思います。
みたいな風潮があるけど、S&P500やオルカンって言っても色んな会社が販売してるからね。
インデックスファンドは長年持つことになるんだからしっかり内容見て買わないといけないよ。
インデックスファンドの購入時に必ずチェックしておきたい3つの項目
インデックスファンドの購入前に確認しておきたいのは以下の3つの項目です。
①手数料
②純資産
③トータルリターン
手数料
インデックスファンドには信託報酬と呼ばれている手数料があり、安いものだと0.05%などから1.00%くらいまで幅広く設定されていて、1年間でその手数料を支払う必要があります。
1年間で1.00%だったらかなり安いと思ってしまいがちですが、100万円投資していたとすると年間に1万円、インデックスファンドは長期投資が必須になるので、もし10年持っていたとすると単純計算で10万円の手数料を取られてしまいます。
一方で0.05%の場合は100万円で1年間500円なので10年間でも5000円しか手数料がかかりません。
10年間で見ると95000円の差なのでかなり大きいですね。
仮に100万円が10年後200万円になってたらその分手数料も高くなるからね。
純資産
純資産とはその投資信託にみんなが預けているお金の総額のことです。
お金が集まる投資信託ということは人気の投資信託ということですね。
同じS&P500でも、100億円集まるファンドと10億円しか集まらない投資信託では100億円集まっているファンドの方が人気が高いということです。
新NISAの開始によってたくさんの投資信託が登場しているのですが、人気がないファンドは淘汰される可能性も大なので、できるだけ人気があるファンドを選ぶことは大事なのです。
トータルリターン
トータルリターンはその投資信託がどれだけ利益を出していたかが見れる指標です。
S&P500であれば基本的に同じなので、トータルリターンの確認はチラ見程度でいいでしょう。
でも一応確認しとこうね。
投資信託の比較をしてみよう
それでは現在人気がある7つのインデックスファンドで投資信託別に手数料・純資産・トータルリターンを確認してみましょう。
全世界株式(オールカントリー)インデックスファンド
全世界株式はアメリカ、日本、ヨーロッパ、新興国など全世界の株式に分散投資しているインデックスファンドですが、アメリカが約60%とかなりアメリカの比重が多くなっています。
ファンド名 | 手数料 | 純資産 (百万円) |
リターン (1年) |
成長・つみたて |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.05775% | 2,477,758 | +32.14% | 成・つ |
SBI-SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式)) |
0.1022% | 174,645 | +30.67% | 成・つ |
楽天-楽天・全世界株式インデックス・ファンド |
0.192% | 427,183 | +30.62% | 成・つ |
三菱UFJ-eMAXIS 全世界株式インデックス |
0.66% | 41,668 | +31.35% | 成・つ |
One-たわらノーロード 全世界株式 |
0.1133% | 19,410 | +32.10% | 成・つ |
全世界株式をSBI証券で検索すると16件表示され、その中で一番手数料が安いのが0.05775%のeMAXIS Slim全世界株式オールカントリーで、そして最も高いのが0.66%のeMAXIS全世界株式インデックスになっています。
ちなみにこの2つの違いはありません。商品は全く同じで運用会社も同じです。
大きな違いは信託報酬となるのですが、何故こんなに違うのかと言うと「Slim」が付いている商品はネット販売のみ、付いていない商品はネットや銀行や証券会社の窓口でも販売されているため、人件費分が上乗せされているため同じ商品でも手数料が高く設定されています。
そのため、全世界株式(オールカントリー)を購入するなら「Slim」がついているeMAXIS Slim全世界株式オールカントリーが最もおすすめな商品になります。
S&P500インデックスファンド
S&P500はアメリカを代表する上位500社に分散投資しているインデックスファンドなのですが、上の表に表示されている銘柄10社が約30%を占めています
ファンド名 | 手数料 | 純資産 (百万円) |
リターン (1年) |
成長・つみたて |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.09372% | 3,695,755 | 40.50% | 成・つ |
SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・S&P500) | 0.0938% | 1,417,780 | 40.23% | 成・つ |
One-たわらノーロード S&P500 | 0.09372% | 12,414 | – | 成・つ |
大和-iFree S&P500インデックス | 0.198% | 175,399 | 40.31% | 成・つ |
野村-はじめてのNISA・米国株式インデックス(S&P500) (愛称:Funds-i Basic 米国株式(S&P500)) | 0.09372% | 3,113 | – | 成・つ |
手数料が最も安いのが0.09372%のeMAXIS Slim米国株式と野村初めてのNISA・米国株式ですが野村~の方はまだ運用が始まったばかりなので純資産もかなり少ないのでまだ将来性がわかりません。
NASDAQ100インデックスファンド
NASDAQ100は主にアメリカのハイテク産業100銘柄で構成されているインデックスファンドです。
ファンド名 | 手数料 | 純資産 (百万円) |
リターン (1年) |
成長・つみたて |
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド | 0.2035% | 94,500 | – | 成 |
大和-iFreeNEXT NASDAQ100インデックス | 0.495% | 99,336 | +66.28% | 成・つ |
三菱UFJ-eMAXIS NASDAQ100インデックス | 0.44% | 97,266 | +66.37% | 成 |
SBI-SBI・インベスコQQQ・NASDAQ100インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(QQQ・NASDAQ100)) | 0.2388% | 2,721 | – | 成 |
PayPay-PayPay投信 NASDAQ100インデックス | 0.2024% | 1,977 | +65.55% | 成 |
最も手数料が安いのはPayPay NASDAQ100ですが、あまり人気がなく一番お金が集まっていません。
そして次に手数料が安いのがニッセイNASDAQ100です。
ニッセイNASDAQ100はまだ開始されたばかりで1年経っていないのですが、それでも手数料が安いため大和-iFreeNEXTやeMAXIS Slimと同じくらい人気があります。
どうしてもNISAのつみたて投資枠で投資したい場合は大和-iFreeNEXTしか選択肢がありませんが、成長投資枠でも積み立て投資は可能なので、NASDAQ100は手数料が安く人気もある「ニッセイNASDAQ100」で良いと思います。
先進国株式インデックスファンド
上の図はeMAXIS Slim 先進国株式インデックスのポートフォリオで日本は除かれていますが、日本も含まれている先進国株式インデックスもあります。
全世界株式はアメリカ比率60%、先進国株式インデックスは70%なので、中国やインドなどの新興国には投資したくない方向けのインデックスになります。
ファンド名 | 手数料 | 純資産 (百万円) |
リターン (1年) |
成長・つみたて |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | 0.09889% | 652,692 | +35.43% | 成・つ |
One-たわらノーロード 先進国株式 | 0.09889% | 482,625 | +35.44% | 成・つ |
SBI-SBI・先進国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(先進国株式)) | 0.0982% | 22,735 | +32.69% | 成・つ |
三菱UFJ-eMAXIS 先進国株式インデックス | 0.66% | 90,061 | +34.67% | 成・つ |
この中で一番手数料が安いのはSBI雪だるまですが、人気度の高さ(純資産の多さ)からeMAXIS Slim先進国株式インデックスかOneーたわらノーロードをおすすめします。
日経平均インデックスファンド
日経平均株価はプライム市場に上場している225社の平均株価指数のことで、2024年に入ってから海外からの資金流入によって急激に伸びてきています。
新NISAの開始によって、日本株にも投資が増えればアメリカ株に負けないくらいの伸びを見せるかもしれません。
ファンド名 | 手数料 | 純資産 (百万円) |
リターン (1年) |
成長・つみたて |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 0.143% | 63,781 | +35.39% | 成・つ |
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド | 0.143% | 77,054 | +35.39% | 成・つ |
三菱UFJ-つみたて日本株式(日経平均) | 0.198% | 94,135 | +35.32% | 成・つ |
日経平均株価インデックスに関しては、この3つであればどれに投資しても手数料は変わらないのでどれでもいいでしょう。
インドインデックスファンド
2023年に中国を抜いて人口が世界一となったインド(14億2860万人)は人口が多いだけでなく、約65%が35歳以下と若年層が多いことから今後の経済成長に最も期待されている国です。
さらには、高速道路や新幹線などのインフラ整備も進み目覚ましい経済発展を遂げている国の1つで、これからはアメリカ株よりもインド株じゃないかとも言われ大注目されています。
ファンド名 | ベンチマーク | 手数料 | 純資産 (百万円) |
リターン (1年) |
成長・つみたて |
SBI-SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド(愛称:サクっとインド株式) | S&P BSE SENSEXインデックス | 0.4638% | 36,531 | – | 成 |
大和-iFreeNEXT インド株インデックス | NIFTY50 | 0.473% | 94,038 | – | 成 |
ピクテ-iTrustインド株式 | アクティブ | 0.9828% | 21,333 | +37.87% | 成・つ |
au-auAM Nifty50インド株ファンド | NIFTY50 | 0.4675% | 1,371 | – | 成 |
インドの投資信託はまだ開始されたばかりの商品が多いため、1年でのトータルリターンが出ているのはこの中ではピクテ-iTrustインド株式のみとなります。
ピクテ-iTrustインド株式はファンドマネージャーがどの企業に投資するかを決めるアクティブファンドなので手数料も約1%とかなり高く設定されています。
その他にはインド企業の大手30社で構成されているSENSEX指数のSBIシェアーズとナショナル証券取引所に上場している50社で構成されているNIFTY50指数のiFreeNEXTもしくはau NIFTY50になりますが、SENSEX・NIFTY50・アクティブの3つがありどれも異なる特徴があるので、どれがいいと一概には言えませんが、2024年2月時点から過去5年間を比較するとほぼ一致しています。
やっぱりピクテのアクティブの方がリターン高いのかな?
短期的にはアクティブの方がリターン高くても10年とかを見るとインデックスには勝てるアクティブファンドは歴史上ほとんどないみたいだからなんとも言えないね。
これから先のことは誰もわからないから、そのあたりは個人にお任せって感じになるよ。